「患者さまの遺伝子から、化学物質過敏症に関する遺伝子を見つけることを目的とします。」ということで、臨床研究に参加しました。方法は、約7mLの採血のみ。質問票は、結構ボリューミーだった(^_^;) GWAS(ゲノムワイド関連解析)で行うらしい。
「日本人多種化学物質過敏症に関する遺伝要因の解明」
~病因病態の解明と客観的な診断方法の確立に向けて~
主体:国立病院機構 (私は国立相模原病院アレルギー科にて登録)
データ統計解析:東京大学大学院医学系研究科 人類遺伝学教室
研究費:国立病院機構運営費交付金研究費
DNAの保管:東京大学医学系研究所バイオバンク・ジャパン(BBJ)
公開データベース:大学病院医療情報ネットワーク研究センター臨床試験登録システム(UMIN-CTR)
今回の臨床研究について(抜粋)
化学物質過敏症とは、環境中の微量な化学物質により、めまい・頭痛・吐き気・せき・鼻水・下痢といった多種多様な症状が引き起こされる病気です。
また化学物質過敏症の患者さまの中では、医薬品に対しても長期間において重度な症状を示すことが多くあります。近年非常に増加傾向にありますが、その診断や治療方法は未確立であります。(中略)
日本人は欧米人に比べて薬剤に敏感なことが知られていますが、化学物質過敏症を発症する原因は分かっておりません。また国内、国外においても、正確な報告はありません。(中略)
GWASにより発見された、病気に関連する遺伝子の情報は、その病気について解明する多くの手がかりを含んでいます。また、GWASにより発見された病気に関連する遺伝子には、未来の診断・治療に関わる、まだ世間に知られていない遺伝子が含まれている可能性があります。私たちは、このように広く遺伝子を調べることにより化学物質過敏症が発症する過程について、科学的に解明することが可能になるのではないかと考えています。(中略)
研究対象:
1)化学物質過敏症の診断基準を満たす患者さまで、質問票(QEESI)の回答結果より「適格」と判断された患者さま
2)同意取得時の年齢が20歳以上である患者さま
参加できない主な条件:
1)肥満細胞腫、ポルフィリン症と診断された患者さま
2)神経精神学的異常のみからの症状と診断された患者さま
3)重篤喘息など化学物質過敏症の症状の判定に支障をきたす合併症がある患者さま
4)過去、採血で長期の副作用(疼痛や浮腫など)を生じたことがある患者さま
5)その他の理由により、研究責任医師又は研究担当医師が本研究への参加を不適当と判断した患者さま
その他、いくつかの基準あり。
当初は、参加予定期間を2016年6月~2019年3月までとしていたらしいが、先日(2018/02/08)に受診した際、担当医より、募集期間を1年間延長したとのこと。人数が予定していたペースでは集まらなかったのかも・・・(^_^;)
すぐに治療につながるわけではないけれど、少なくとも、共通するSNPなり遺伝子異常が見つかった場合、その遺伝子の役割を調べれば、薬物に対して過敏症状を示す理由が(理由の一つが)分かる可能性があるし、その遺伝子がactiveな状態になるのに必要なmRNAがわかれば、そもそも、遺伝子の発現を阻止できるようになる可能性もあるわけだし。
何年かかるかわからないけれど、臨床に応用できる結果が出るといいな。楽しみです。
私は神奈川県相模原市にある、国立相模原病院アレルギー科で登録しましたが、国立相模原病院を受診する際には、主治医からの紹介状が必要です。ご注意ください。
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